お金にも、種がある
ありきたりな貯蓄が、いちばんの近道でした
「資産形成、何から始めればいい?」
そう聞かれたら、私はいつも「まずは、貯蓄から」と答えます。
つまらない答えですよね(笑)。投資でも、副業でもなく、ただの貯蓄。でも、ここを飛ばして次の段に行こうとして、つまずく人を、本当にたくさん見てきました。
前回、お金の木の「剪定」の話を書きました。いらない枝を切って、暮らしを身軽にする話です。今日はその続き。切ったあとに残るもの、つまり「種」の話です。
木を育てるには、まず種がいる。お金の木も同じで、最初に必要なのは、種銭なんです。
20代は、毎月5万円の天引き。それだけ
正直に言うと、20代の私の貯蓄は、本当にありきたりでした。
毎月5万円を、給与から天引きで貯金する。ただ、それだけ。
派手なことは何ひとつしていません。でも、「天引き」というのがポイントでした。先に引かれてしまえば、残ったお金で暮らすしかない。意志の力に頼らず、勝手に貯まっていく仕組みです。
5万円は、当時の私には少し背伸びした額でした。でも、なかったものとして暮らしてみると、案外、なんとかなるんです。
30代で、貯まる仕組みをギアチェンジ
30代に入って資産形成を本気で考え始めてから、やり方を変えました。前回書いた「剪定」です。家具を減らし、暮らしを身軽にして、お金の使いどころを絞る。すると、こう変わりました。
20代は、毎月5万円の天引き。30代は、毎月8万円に、ボーナスの「使わなかった分」。これで、毎年100万円以上を貯められるようになりました。
特別な副収入があったわけではありません。暮らしを変えたら、貯まる額が自然と上がった。それだけです。
1年で100万円。夫婦なら、数年でまとまった種になります。次の段に進む元手としては、十分です。
でも、種は、まかないと芽が出ません
ここで、大事なことをひとつ。
種銭ができても、貯金のままでは、お金は増えません。銀行に置いておくだけでは、物価が上がっていく今の時代、むしろ少しずつ目減りしていきます。
種は、土にまいて、はじめて芽を出す。だから次に必要なのが、お金の知識を増やして、少額でいいから実践してみることです。
大きな金額をいきなり動かす必要はありません。少額でいいので、「お金がお金を生む」という経験を、一度、体でしてみる。これが、貯蓄から資産形成へ進む、本当の意味での最初の一段だと思っています。
私の学び方。10人が同じことを言えば、たぶん正しい
では、知識をどうやって増やすか。士業のクセかもしれませんが、私は「裏を取る」ことを大事にしています。
ひとつの投資手法について、10人くらいの専門家が言っていることを、本などで学ぶ。その10人がだいたい同じことを言っていれば、おおよそ正しいのだろう、と判断する。
ひとりのカリスマの言うことを、鵜呑みにしない。複数の人が共通して言っていることだけを、信じる。これだけで、危ない情報にだまされる確率が、ぐっと下がります。
そして、学んだ中から「これなら自分がリスクを取って試せる」というものから、実際に手を動かしていきました。
私が歩いた順番は、一直線ではありません
参考までに、私の実践の順番を。
最初は、株式投資。投資信託を、少額で買うところから始めました。いきなり大きく賭けず、「お金がお金を生む」感覚を確かめるためです。
次に、不動産投資。マネースクールに通って学び、物件見学にも足を運びました。ただ、ちょうど長女の出産と重なって、このときは買い付けまでは到達できませんでした。
そして再び、株式投資へ。長女の小学校受験が本格化したころに本やYouTubeで学び直し、受験が一段落したころ、運用のやり方を見直しています。
振り返ると、まっすぐではありません。出産や受験で中断したり、戻ったり。それでいいんだと思います。種を貯めながら、学び、できるところから試す。その繰り返しでした。
最後に、これから始める方へ。
私が学び始めたころに比べて、今は本当に恵まれた環境です。YouTubeにも、良質な発信があふれている。そして今は、AIもあります。気になった手法を「これってどういう仕組み?」「リスクは?」と聞いて、検証してもらえる。さっきの「10人の意見を照らし合わせる」が、ずっと速く、手軽にできる時代です。
学ぶ気さえあれば、誰でも最初の一段を上れる。そういう時代だと思います。
種を、貯める。まく前に、調べる。少しだけ、まいてみる。 お金の木は、そこからしか育ちません。
みなさんの種銭づくり、どんなやり方をしていますか?
今日も、楽屋裏から。
ちっくん
※本記事はわが家の一例の共有であり、特定の投資や金融商品を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。最終判断はご自身の責任でお願いします。


