種は、誰かの森になる
いちばん増える投資の話
投資と聞くと、株や不動産を思い浮かべますよね。
ここまで、お金の話を続けて書いてきました。乾いていく種の話。剪定の話。種銭の話。どれも大事です。でも今日は、そのぜんぶの根っこにある話を書きます。
投資という言葉は、本当は、もっと広いんです。
いちばん利回りが高いのは、自己投資でした
私がこれまでで、いちばん増えた投資は、株ではありません。
自分への投資でした。
本を読む。講座に通う。資格に挑戦する。お金も時間もかかりましたが、そこで身につけたものは、暴落しません。誰にも奪われません。そして、働き方も、暮らしも、家族との時間も、まるごと変えてくれました。いま私が独立して、子どものそばで働けているのは、あのとき自分にまいた種のおかげです。
金融資産は、市場が上下します。でも自分に投資したものは、複利で効き続ける。いちばん確実で、いちばん増えるのは、自己投資だと、私は思っています。
学びは、渡して初めて価値になる
ただし、ひとつ条件があります。
学んだことは、自分の中にしまっておくだけでは、引き出しの種と同じ。乾いていくんです。
学んだら、誰かに提供する。仕事で、発信で、身近な人へのひとことで。自分の学びが誰かの役に立ったとき、その誰かが、少し幸せになる。そして不思議なことに、価値を受け取った人は、それに対価を払ってくれたり、別の誰かへ渡してくれたりする。
前に、療育の話で書きました。「ここまでやってくれるのか」という価値の提供が、「待ってでも通いたい」を生んでいた、と。あれと同じです。価値を提供すれば、誰かが幸せになる。お金は、その あとから付いてくる。順番は、いつもこちらです。
子への投資は、いちばん息の長い投資
そして、もうひとつの大きな投資。子どもへの教育投資です。
体験、習い事、その子に合う環境。子どもの種に、土と水を用意すること。これは、回収まで何十年もかかる、いちばん息の長い投資です。しかも、リターンを受け取るのは、親ではありません。
子どもが将来、自分の学んだことで、誰かを幸せにする。
親が受け取れるのは、たぶん、それを見られることくらい。でも、それで十分すぎるんですよね。
ちなみに、わが家では子どもたちに、こう伝えています。
やりたいことがあるなら、まずアピールしなさい。なぜやりたいのか、説明しなさい。そして、交渉しなさい。パパは何になら投資してくれるのか。ママは何になら投資してくれるのか。二人の特徴をつかんで、うまいこと使い分けなさい、と。
親を、はじめての「投資家」にするわけです(笑)
黙っていても、お金も応援も降ってはきません。自分のやりたいことを言葉にして、相手を見て、動かす。この練習は、どんな暗記よりも、将来効いてくると思っています。
幸せの、連鎖
こうして並べてみると、ぜんぶ同じ形をしています。
自分に投資する。学んだことを、誰かに渡す。誰かが幸せになる。 子に投資する。子が育って、いつか誰かに渡す。その誰かが幸せになる。
種をまくと、木になる。木は実をつけて、その種がまた、別の場所で芽を出す。一粒の種が、時間をかけて、誰かの森になっていく。
投資の正体は、これなんだと思います。幸せの連鎖に、自分の持っているものを差し出すこと。
お金も、もちろん大事です。種銭がなければ、まけない種もある。でも、根底にあるのは、この考え方が核なのかもしれません。お金は連鎖を運ぶ手段で、目的は、連鎖のほうにある。
あなたのまいた種は、いま、誰の森になろうとしていますか?
今日も、楽屋裏から。
ちっくん



子どもにアピールさせるという考え方、すごく良いですね!我が家もやりたいことがあるなら、なぜそれがやりたいのか、やるとどうなるのかをプレゼンしてみって言ってるけど、なかなかうまくいきません。親から子へ、子から孫または子どもと関係する人へつながっていくという考えも素敵でした!